職場で上司や同僚から嫌がらせやいじめを受けていて、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。今回は職場いじめにあった時の対処法について考えます。
職場いじめの過去の事例や相談先、相談の際に必要になる証拠の集め方を紹介します。職場いじめは一人で悩んでいても解決は難しいもの。一人で抱え込まず相談することが大切です。
Contents
職場いじめとは?過去の事例は
職場いじめとはどんな行為を指すのでしょうか?また、過去に裁判になった事例についても触れます。
職場いじめ6つの種類とは?
厚生労働省が2020年に出した職場におけるハラスメント指針によると、職場でのハラスメント(職場でのいじめ、嫌がらせ)には6つの種類があります。
①身体的な攻撃
殴る、ける。物を投げつけるなど
②精神的な攻撃
人格を否定するようなことを言う、他人の前で叱責する、叱責のメールを当人も含む複数人に一斉メールする
③人間関係からの引き離し
別室に隔離、仲間はずれにする
④過小な要求
嫌がらせで仕事を与えない
⑤過大な要求
無茶なノルマを課す、業務に関係のない雑用をやらせる
⑥個の侵害
職場の外でも監視する、病歴などプライベートなことを許可なく他の社員に話す
職場いじめの過去の事例
職場でのいじめの事例は数えきれないほどたくさんありますが、具体的な職場いじめの事例を見てみましょう。以下は裁判となり、損害賠償が認められた事例です。
・事例1:上司が部下にノルマを達成するよう求めたメールの中で「やる気がないなら会社を辞めるべき。会社にとっても損失」などと書き、本人だけでなく同僚にも送信した件。部下の名誉を棄損していることを裁判所が認め、損害賠償を認めています。
・事例2:加害者が同僚に対し「くさい」「盗っ人」などの暴言を吐き、たたく、けるなどの暴力を2年間にわたってふるった件では、被害者が加害者を訴える裁判を起こし、損害賠償が認められています。 職場いじめで殴る、けるなどの行為があれば傷害罪、暴行罪に該当する可能性もありますし、暴言でも侮辱罪、名誉棄損罪に問われる可能性もあります。 職場いじめでの裁判は民事裁判が多く、不法行為での損害賠償を求めることが多いようです。また、職場いじめをした本人だけでなく、職場いじめを放置した会社も職場環境配慮義務違反で損害賠償責任を負うこともあります。
ひだかあさんのコメント
職場いじめにあったらどこに相談する?
職場いじめに遭ったら、一人で悩まず相談することをおすすめします。まずは社内の相談窓口へ相談を。社内の相談窓口がない、社内で解決が難しい場合は公的機関でも相談を受け付けています。
まずは社内の相談窓口へ
まずは上司や信頼できる同僚に相談してみましょう。上司からパワハラを受けていたり、身近に相談できる人がいなかったりした場合は会社の相談窓口へ。多くの会社では相談窓口を設けているはずです。なければ人事部門へ相談してみましょう。
だめなら社外の相談窓口へ
会社に相談しても解決しない場合は、公的な相談窓口へ相談を。各都道府県の労働局、労働基準監督署には総合労働相談コーナーが設けられています。
無料・秘密厳守で相談に乗ってもらえます。また、各都道府県労働委員会による個別労働紛争のあっせんの利用もできます。 公務員や教員の職場いじめは総合労働相談コーナー、個別労働紛争のあっせんでの相談を受け付けていません。
国家公務員は人事院の相談窓口又は所属府省の人事担当部局等、地方公務員は地方公共団体ごとに人事委員会(公平委員会)または人事担当部局等に設置されている相談窓口、教員は都道府県または市町村の教育委員会の相談窓口で相談に乗ってもらえます。
相談前に職場いじめの証拠を集める
相談前に職場いじめの証拠を集めておきましょう。証拠がないと「気のせいだ」「気にしすぎ」などと取り合ってもらえないこともあり得ます。証拠となるのは以下の通りです。
1.記録を取る いつ、どこで、誰にどのようなことをされたのか。その場にほかに誰かいれば誰がいたのか、されたことで仕事にどのような影響があったのかなどをメモしておきます。また嫌がらせやパワハラのメールも保管しておくようにします。
2.録画・録音 いじめや嫌がらせをスマートフォンなどで録音・録画しておくのも証拠になります。
3.診断書 殴られたりけられたりしてけがをした場合は病院へ行き診断書をもらっておきます。また、いじめによる精神的なストレスでうつ病などになることもあります。不調を感じた場合も病院を受診し、診断書をもらっておくようにしましょう。
職場いじめで困ったら相談を
職場いじめはする方が悪いのは当然のことと思われがちですが、必ずしもそうであるとは限りません。
職場いじめに遭ったら、まずは落ち着いて自分にも問題がなかったかを振り返ってみましょう。職務上自らがすべきことをちゃんとやっていたか、自らの相手に対する言動をどうであったかなど、相手が悪いと決めつけてかからずに、相手の立場になったつもりで振り返ることも大切です。
自らの受け止め方が変化することで、歩み寄り、話し合いで解決が可能な場合があるかもしれません。
それも難しいようであれば、証拠を集めながら冷静に対処を。腹が立っても仕返しをしないように。仕返しをすると自分も罪に問われる可能性があります。 自分一人で解決が難しいと思ったら、抱え込まず相談を。周りの同僚や上司に相談することで解決するかもしれません。
会社ぐるみで嫌がらせをされている、取り合ってもらえないなど状況によっては社外の相談機関に相談し、力を借りましょう。
はじめまして。私は幼少期の高熱の後遺症で神経の障害です。塾で働いていたころは「障碍者は低所得」など言葉の暴言、仲間外れにされ、前職ではデータ入力と翻訳の仕事だったのに、何か作って持ってきてほしいと何度も頼まれ、遠回しに断ったのに理解できないなんて頭が悪いひとだな、私は家政婦ではない!でも、相手は気が強そうだし断ると嫌がらせされないだろうかと思い、断り切れずボーナスからオーブンを買ってお菓子を作りました。カレーとかパスタをもっていくわけにはいきませんし、そんなの頼まれると迷惑ですよね?彼らを許したつもりになっても、やっぱり思い出してしまいます。
許すのと忘れてあげるのは違うと思います。
解決策としては、フェイスブックはすべて英語にする、趣味でヨガをやるなど攻撃的で劣等感を持っている人間に攻撃されないため自分らしさをアピールすることです。
H.S.さん
コメントありがとうございます。
色々と嫌な思いをされながらも、ご自身で解決策を見出しておられて素晴らしいです。
人からの要望に応える優しい気持ちもお持ちのようですが、無理する必要なないと思います。
親切でありながらも等身大で正直な気持ちで生きることが大切ではないでしょうか。