非行少年の立ち直りは可能!必要な3つの力と親が取るべき3つの行動

 

社会についての知識がまだ浅い少年は、出来心や安易な考えから非行に走ってしまうことが多くあります。

何度も非行を繰り返す我が子を見て不安に感じている親御さんも多いのではないでしょうか。 もちろん非行からの脱却、立ち直りには当人の気持ちも大きく作用します。

しかし、親のとった行動次第で非行少年が立ち直ったなんて事例も多くあるのです。

そこでこの記事では、

  • 親が取るべき行動
  • 立ち直るために必要な力
  • やりがちな逆効果な行動

について詳しく紹介していきます。

子ども全員がすぐに非行から立ち直れるわけではありません。子どもの性格を考慮し、反応を伺いながら少しずつ行動を起こしていくのも一つの手です。

非行少年に対し親が取るべき3つの行動

非行の経歴がある少年自らが立ち直りを決意している、立ち直ろうとしている場合は、本人の気持ちも大きく作用しますが、子どもに対する親の対応も重要となってきます。

「子どもが立ち直ろうとしているのに自分はどうすれば…」と悩んでいる親御さんも多いです。そんな時はこれから紹介する3つの行動を参考にしてみてください。  

子どもと接する時間を設ける

非行に走ったり、それを繰り返してきた少年は、家族や親に対し申し訳なく思い後ろめたさを感じている子も少なくありません。

そのため、子どもの反応も考慮しつつ接する時間を今まで以上に増やしてみてください。強制は厳禁です。あくまで、自然に話しかけ日常会話を繰り返す程度で構いません。  

子どもに信頼の言葉をかける

非行少年は「親から見捨てられた」という思いにより一層自暴自棄に陥ることがあります。

そのため、親の口から「信頼している」「信じている」という言葉をかけることで子ども自身とても気持ちが楽になることもあります。

また、「親から信頼されている」という気持ちは非行から立ち直るにあたり支えとなる言葉です。言われた当人は少し照れ臭くなり、目に見える反応はとってくれないかもしれませんが、必ず心には響いていると思います。  

適度な厳しさを意識する

子どもが非行から立ち直る努力をしているからといって、甘やかしてしまうことは決して行なってはいけません。適度な厳しさを意識してください。

当人は軽視している行動でも社会的によくない行動は厳しく叱らなければなりません。

「注意するとまた非行に走ってしまうのでは…」と不安に思う親御さんもおられるともいますが、子どもがとっていけない行動に対しては適度な厳しさも必要です。

甘やかしたり過度に褒めたりするのではなく、状況に応じた適度な厳しさを意識してみてください。

非行少年が立ち直るために必要な3つの力

非行を初めとした教育に関する研究は海外を中心に日本でも日々研究が進められています。

その研究の中で「非行少年が立ち直るために必要な力」という研究が行われ、3つの力が求められると言われています。ここではその3つの力について紹介していきます。  

孤独の耐力

孤独を感じることが嫌で、深夜徘徊や無断外泊を行い補導される非行少年がとても多いです。

そのような子どもは孤独に対する耐力が弱い傾向にあります。誰かといることで自分を少し大きな存在に感じるのも孤独の耐力を弱い子どもの特徴です。

孤独は悪いことではありません。適度に自分と向き合う時間や自分の趣味に当てる時間を作ることができます。

孤独は持て余すものではなく、利用するものという考え方を持つといいかもしれませんね。  

自己開示力

非行に走る少年の中には、「友達がしていたから」「しなければ仲間外れにされてしまうと思ったから」という仲間から外されることが要因になっている場合があります。

主に学校で生活を送る少年の中では、親が思う以上に友達はとても重要な存在です。 しかし、してはいけないことは友人と一緒でも、集団であってもしてはいけません。

そのため、自分がしようとしている行動に対して少しでも違和感を感じる場合は、たとえ友達の仲であっても断る力が必要です。

自分の意見をもち、自分の気持ちを開示することは友人関係でも家族関係であっても世の中を渡り歩くために必要な力の一つです。  

不安耐性

親や周囲からの過度な期待が引き金で不安を感じ、非行に走ってしまう子どももいます。

もちろん過度な期待を子どもにしているのであれは親自身も行動を見直さなければいけませんが、少し不安に感じただけで、非行に走ってしまう子も少なくありません。

そのため、不安耐性をつけることは非行から立ち直るために必要な力の1つです。 少年相談センターなどで相談することで不安が解消されることもあるんで、足を運んでみるのもいいかもしれません。

逆効果!子どもに対する過剰な期待や激励

非行から立ち直ろうとしている子どもに対し、過剰な期待や激励を送ることは逆効果となるため絶対にしてはいけません。

プレッシャーを感じた子どもが再度非行に走ったり、さらなる事件を巻き起こす恐れも考えられます。

「応援する」のではなく「一緒に立ち直る」ということを意識してみてください。

何度も言いますが適度な厳しさは必要です。立ち直るということは甘やかすということではありません。

必要な時はしっかりと叱ることも大切です。

まとめ:ボランティアの参加により地域の繋がりが持てる

非行から立ち直る少年達向けのボランティアなどを開催している団体もあります。ボランティアを行うことで、地域との繋がりを持つことができるほか、新たな仲間とも出会うことができます。

強制的に参加させる必要はありませんが、このような取り組みがあるということを子どもに伝えてあげることも重要です。

非行から立ち上がるのに時間がかかってしまう子どもも思います。ゆっくり着実に立ち上がることを意識して焦らずに一緒に立ち直りをサポートしてあげましょう。

「非行少年の立ち直りは可能!必要な3つの力と親が取るべき3つの行動」への5件のコメント

  1. はじめまして。福岡で更生保護のお手伝いを
    最近させていただき、少女の立ち直りに
    なにができるか考え、こちらにたどり着きました。
    先生のおっしゃる通りだと思います。
    家族に居場所がなく、障害のためこだわりが強く、人との
    コミュニケーションがうまくとれないことから
    非行を繰り返し、現在は一人暮らしで孤立しています。
    色々な方の支援が大切ですが、一番は家族の理解が
    あれば、、と胸が痛いと感じます。
    とりとめのない内容で失礼しました。
    ほかの記事も読ませていただきます。
    ありがとうございます!

  2. すみません!アドレスが間違えておりました。

    1. S.M.さん
      コメント、ありがとうございます。
      更生保護のお手伝いをなさっておられるとのこと。
      大変お世話様です。
      非行を繰り返してきた方が、
      現在一人暮らしをしておられるとは
      それだけでもすごいことだと思います。
      「一番は家族の理解があれば」とのことですが、
      場合によっては民生員さんや精神保健福祉センターなどに
      御家族の支援について協力を依頼することも考えられます。
      そのような支援について、より具体的な情報を提供できるよう
      努力してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

      1. 先生、お返事ありがとうございます。
        いろいろな支援があることを
        私もそうですが、知らない方が多く
        また更生施設に依頼する場合も
        どこに相談するかなども知らない方が
        多いようです。
        まずは保護観察所に相談という形でしょうか?
        度々すみません!!

        1. S.M.さん
          非行や犯罪に関しては、各都道府県にある少年鑑別所に
          「法務少年支援センター」の窓口が設置されておりまして、
          御相談の内容に応じて、直接にアドバイスをしたり、
          より適切な相談機関を紹介したりしています。
          保護観察所は、保護観察中の方に対する指導・監督・助言
          医療観察制度の対象者の社会復帰に関する業務を行っています。
          それらの対象者であれば、相談に応じてくれると思います。
          未成年者の場合は、各都道府県警察や政令指定都市にある
          「少年サポートセンター」などで相談に応じています。
          それらの機関にまずは電話で相談されることをお勧めします。
          非行、犯罪以外の引きこもりの相談などは、
          臨床心理学系の大学院が併設している相談室でも
          相談に応じています。こちらは有料になります。
          その他の公的機関は相談料は無料です。
          ご参考にしていただければ幸いです。

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