コンビニやスーパーなどの様々な商品を販売する商業施設で買い物客を装い、お金を払わず商品を持ち去る行為、万引き。
万引きGメンと呼ばれる万引きを見破る専門警備員の職業も存在するほどに問題視されている犯罪の一つです。
物が欲しいだけではなく、遊び心や度胸試しとして子どもが万引きを行うケースも少なくありません。
そこで今回は子どもが万引きした際に知りたい、
- 万引きをした後の対処法
- 万引きを行う心理
- 万引きをした子どもに対しとってはいけない行動
について紹介していきます。
万引きは出来心以外にも子どもの『SOS』のサインの可能性もあります。 子どもの気持ちも考え正しく対応することが重要です。
Contents
子どもが万引きをしたときに実行する5つの対処法
子どもが万引きをしたという事実を知った際には、悲しみや怒りを感じる親御さんも多いと思います。
しかし、まずは2度と同じような過ちを起こさせないためにも正しい対処を行うことが必須です。感情的にならず今から紹介する5つの対処法を参考に行動してみてください。
万引きはダメな行いであるときっちり教える
調査結果から年々万引きが犯罪であるということに対する認識は高まってきています。
それでも再度親の口から万引きは犯してはいけない行為だということをきっちりと理由を説明して叱ることが大切です。
その際、感情的になるのは逆効果になることがあるので気を付けましょう。
母親の言葉に耳を傾けない場合は、父親や学校の先生、叔父さんなど、子どもと良好な関係を持っている大人からも諭してもらうと良い場合があります。
なぜ万引きを行ったのか理由を聴く
万引きを行ったのには必ず何か理由があります。
「どうしても欲しいものだったから」という意見も多い一方で、「ドキドキしてスリルがあるから」と答える子どもも少なくないのです。
まずは理由を聴き、なぜ行ったのかという事を尋ねましょう。 ただ、本人も理由を良く説明できない場合もあります。
その際、理由を言わないと言って叱りつけたのでは逆効果になりかねません。尋ねても返事がない場合は、いくつか選択肢を与えてどれに当てはまるかを尋ねると子どもが答えやすくなるかもしれません。
それでも答えないような場合は余り追い詰めようとせず、話せるようになったら話しなさい。と、子ども自身に考える機会を与えましょう。
また、理由を聴く際は、プリプリしながら聴くのではなく、優しい気持ちで聴く姿勢を示します。
保護者自身がカリカリしているような場合は、保護者自身が心を落ち着けてから子どもの話を聴きましょう。
たとえその場で子どもが答えなくても、保護者が子どもの気持ちを聴く姿勢を示すことは、子どもとの信頼関係を保ったり深めたりする上で大切です。
友人関係が関わっていないか把握する
万引きをした理由の中でいじめの一環として「友達や先輩から強制的にさせられた」という子どももいます。
そのため、万引きに対して友人関係や先輩との絡みが関わっていないのかを把握することも大切です。
直接に尋ねても子どもが言わない場合もあります。単にいじめではなく、子ども同士の付き合いのルールで仲間がいることを明かさない場合もあります。
それも一つの成長の過程でもあるので,その子どもの立場も尊重する姿勢が大切です。子どもの立場を尊重しつつ、交友関係にも気を配りましょう。
例えば,万引きしたものが明らかに本人の好みのものではないような場合は、頼まれて万引きしていることもあります。
もしかするとその万引きは子どもからの「助けて」というSOSのサインかもしれません。
迷惑をかけたお店に一緒に謝りに行く
必ず子どもと一緒に万引きを行ったコンビニやスーパーなどの商業施設に謝りに行きましょう。
万引きした商品を開封していたり、使用したいたりした場合はお店に対して弁償しなければいけません。
子どもに対して万引きは、絶対に犯してはいけない行為である事を認識させるためにも必ず子どもも一緒にお店に謝りに行くことが鉄則です。
子どもを責めない
どうしても苛立ちや悲しみを感じるとは思いますが、子ども自身も少なからず反省をし、次に向かって歩き出そうとします。
にもかかわらず、親御さんがいつまでも万引きのことについて子どもに怒りをぶつけている状態だと子ども自身もなかなか前を向くことができません。
最初に厳しく叱ることは重要ですが、必ず「信頼している」という事を伝え、起こした過ちについて責めないようにしてあげましょう。
子どもが万引きを行う4つの心理
万引きをしてしまう子どもの心理は大きく4つに分けられると言われています。
自分の精神的なものが問題となることもありますが、外的要因によるものも考えられるでしょう。
それぞれの心理について深掘りしていきます。
仲間から外れる恐怖
子どもにとって学校で一緒に生活をする友達や仲間はとても重要な存在。
「友達がしていたからした…」といって万引きを行う子どももいます。
親からすると「万引きをする子どもが友達!?」と感じてしまう方もいるかもしれませんが、子どもの中では「仲間外れ」は何よりの恐怖です。
このような心理で万引きを犯してしまった子どもには、再度「友人とは」「絆とは」ということについて一緒に話してみてください。
“悪”への憧れ
精神が成長するにつれ、悪いことに対することへ憧れを抱く子どもも多くいます。
軽傷であればいたずらや強気な態度程度で済みますが、一線を超えてしまうと取り返しのつかないことへと発見してしまう場合も考えられるでしょう。
“悪”への憧れで万引きを行ったのであれば、それ以上行為が発展しないように厳しく叱ることが重要です。
ストレスの解放
意外に多い心理がこのストレスの解放。友人関係・両親の不仲・周囲からの過度な期待・将来に関する不安などから万引きを行ってしまう子どもも多くいます。
ストレスを感じて万引きを行ってしまう人は子どもだけではなく、大人でもよくあること。
ストレスが原因で万引きを犯してしまった場合は、適切にストレスを開放する方法を一緒に考え、実行に移すことができるようにサポートしていくことが大切です。
自己主張
家庭での愛情不足が原因で自己主張を目的とした万引きを行う子どももいます。
親に甘えるという方法を理解できず、不満を万引きなどの行為で発散してしまうのです。
もちろん子どもが犯した万引きという行為は、厳しく叱るべき行動ではありますが、親自身も愛情が不足していなかったか考え、心当たりがないのか模索してみましょう。
子どもが万引きした時に親がとってはいけない対応
子どもが万引きを行った際、親の行動次第でさらなる事件に発展したり、子どもが再度同じような事件を起こすことが考えられます。 親の対応として絶対にとってはいけない行動は、
- 子どもの犯した罪に対して真剣に受け止めずあやふやにする
- お店への謝罪を適当に済ませ、商品を買い取ることで事件を済ませようとする
- 自分の子どもではなく他の子どもや周りの環境のせいにする
- 子どもを見捨ててしまう
- 万引きをしたお店や対処した警察にクレームをつける
このようなものがあげられます。
子どもの犯した万引きに対して、意外にも真剣に向き合えない親御さんが多くいます。しかし、目を背けているだけではなんの解決にも至りません。
まずは万引きと子どもの犯した行為に真剣に向き合い、一つずつ問題を解決していきましょう。
まとめ:困った時は専門家への相談もおすすめ
子どもの万引きがショックで精神的にも参ってしまう人も多いと思います。
「友人や親戚にも相談しにく…」そう思っている方は支援センターや専門家へ相談してみるのも一つの手です。
自分だけで抱え込まず、他人に話してみることで心が軽くなると思います。
子どもへの対応に悩んだ際も、アドバイスなどをもらうことができるため、一度お近くの支援センターや専門家の窓口へ足を運んでみてはいかがでしょうか。